日本科学教育学会年会論文集
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Print ISSN : 2186-3628
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論文集
中学校理科における実験時の事故防止と近年の実験事故の傾向
*森重 比奈野村 純加藤 徹也
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抄録

中学校の理科の授業において薬品や火器の使用を伴う実験活動は, ケガのリスクと隣り合わせである. 実験事故の防止に向けた取り組みは広く行われており, 学習指導要領の改訂のたびに実験の内容や教科書の記述が見直されているが, 理科の授業中の事故をゼロにすることはできていない. そこで本研究では, 新聞報道から読み取る近年の事故の傾向と学習指導要領の解説における理科の観察, 実験活動の安全への取り組みの変遷について調査した. この結果, 近年は主に硫化水素中毒の事故が多く, ケガ人の人数は5年前比べて約4倍になっていることがわかった. 一方, 学習指導要領の解説の調査からは事故防止に関する留意項目は, 昭和34年発行時の解説と比較して, 近年は増加していた.

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