東京都立調布南高等学校では、9年前から数学科の授業の中で、BASIC言語を使ってプログラミングを中心としたコンピュータ教育を行っている。現在、コンピュータ・リテラシー育成の教育への関心が高まっていることから、本研究では現在実践されているカリキュラムを報告し、コンピュータ・リテラシー育成の観点から、今後の改善案を示すことを目的としている。改善にあたって、受講生のコンピュータ経験、受講理由ならびに希望学習内容の調査を行った。その結果、半数以上が未経験者であること、コンピュータに対する興味・関心や社会へ出てからの有用性を考えて受講し、プログラミング能力とコンピュータに関する職業とその将来性について一層の学習を希望する受講生の多いことがわかった。これらの結果から、導入の段階、プログラミング、コンピュータの社会的影響のそれぞれの指導について具体的な改善案を示した。