従来の「科学教育」は、"科学"を教えようとして、慨念的、論理的にはしり、これが日常生活の事象や産業に応用されている現実と遊離して、原理・法則や定理・公式の暗記学習に陥り、学習者に雛解の感を与えてきた。科学技術の著しい発展・普及によって、市民生活も科学や技術と無緑のものではなくなり、これらが互いに一つの大きなシステムの一環としてかかわりのある現在、一般教育としての「科学教育」は、"科学をわからせる"教育としての姿勢をもって、科学を技術に、そして日常生活の現実に応用していく過程をわからせる、総合的な教育体系を確立することが必要である。このために、材料、エネルギー、情報、生命、及びシステムの5つの分野にわたって、科学技術及びその教育の体系の組み織化を提唱する。