2010 年 25 巻 3 号 p. 93-94
近年の教育現場の問題として児童の理科離れがあげられている.その原因の 1 つが、教える側の小学校教員(特に若い世代)の理科離れである可能性が指摘されている.千葉県では,この現状を受け小学校の理科教育の充実を図るために,理科教育に関して実践力のある小・中・高等学校教員を「サテライト研究員」として指定し、平成 19 年から小学校初任者を対象とした「理科観察・実験実習講座」を行ってきた.講座では,①「顕微鏡の使用法」,②「実験操作の基本と安全指導」,③「児童の興味関心を高める工夫」,④「意見交換」を基本的な内容として実施した.講座後の聞き取り調査により、受講した初任者から講座が実践的なもので理解しやすいと好評を得た.また、実施した研究員から小学校教員の知識・技能の不足が指摘されたため、今年度から初任者だけでなく,小学校教員全員(希望者)を対象とした,「理科実験土曜塾」を同様の内容で開催した.