日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
発表
東アジア等自然災害に関する防災・減災教育の日本の教育貢献可能性
-1995 年兵庫県南部地震から 2011 年東北地方太平洋沖地震までの防災教育を踏まえて-
藤岡 達也
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2018 年 25 巻 5 号 p. 1-4

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抄録

日本では,その立地する自然環境から歴史的にも大きな自然災害に見舞われ,伝統的に様々な対応がなされてきた。特に 1995 年兵庫県南部地震以降,防災教育については数多くの取り組みがなされ,2009(平成 21)年に施行された学校保健安全法など,学校教育での整備が一層なされてきた。本研究では,まず兵庫県南部地震以降の国際的な防災・減災の動向を踏まえ,日本の教育界での防災教育に関連した展開を概観する。ところで,近年成長著しいアジアであるが,世界の自然災害による被害の大部分が集中するのも事実である。そこで,アジアの防災・減災教育についても日本の貢献は期待することができ,その具体的な内容や方法を探ることは喫緊の課題である。2011(平成 23)年,小学校から全面実施される学習指導要領の改訂の時期に,兵庫県南部地震以降の自然災害に対する国際動向や国内の動きを科学教育と関連して掌握し,それらを踏まえて東アジアにおいて自然災害を取り扱う意義とその課題について再考したい。

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© 2018 一般社団法人 日本科学教育学会
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