抄録
太陽の光について小学校児童が考えている事柄を,単語連想法を用いてアンケート調査し(質問 1),さらに,太陽電池で電気を起こす際のとらえ方について描画法を用いて調査した(質問 2)。質問 1に関してクラスター分析を用いて分析した結果,児童の太陽の光のとらえ方を,五感を通してとらえるもの,日常生活で子どもたちが得ている太陽の性質,学校で学んだ知識,日常で学んでいるのか学校で学んでいるのか分離できないもの,の 4 つのカテゴリーに大別することができた。そして,児童にとって,五感でとらえていることと,学校で学んでいることとは,距離があり,別々のカテゴリーに分けられる可能性があることが分かった。質問 2 については,先行研究のように,明るさと熱のエネルギーを区別して描画・記述している児童は少なく,多くは「光」という抽象的表現であった。