平成 20 年に改訂された中学校学習指導要領では,単元「科学技術と人間」において「放射線の性質と利用にも触れること」と明記された。中学校第3学年の理科において,「放射線」・「放射能」・「放射性物質」や「放射線の性質」についての知識とそれに基づく理解を生徒に獲得させ,科学的な根拠に基づいた判断ができる生徒を培うことを目的として,放射線教育を実施した。本研究では,行われた授業の実際を報告するとともに,放射線に関する学習の前後における,生徒の基礎的な知識の理解の程度や興味・関心の移り変わりについて明らかにした。