2018 年 28 巻 7 号 p. 99-104
島根大学教育学部の学生が、理科学習指導案をどのような経路を辿って完成させ、かつ指導案作成力を身につけていったかを明らかにするため、学生が作成した理科学習指導案における指導計画(単元計画)の記述に分析・検討を加えた。学生が作成した指導計画(単元計画)において、1時間の授業における時間配分や探究の流れという単元全体にかかる課題から、各授業における予想やグラフの読み取り、実験計画という1時間の授業に関連する課題に遷移していった。このことは、指導計画(単元計画)における1時間の授業を構想する視点が、次第に緻密にかつ連続的になっていったと捉えられる。すなわち、単元を構成する各時間の授業が次第につながっていくように指導案作成力が向上していったといえる。