本研究は,大学生を対象に数学の調査問題を行い,一週間後に数学の課題において誤概念のリバウンドが起こるかを調査した.少数ではあるが,一週間で 35 名中 2 名が誤概念のリバウンドを起こした.誤概念のリバウンド発生プロセスを調査するために,誤概念のリバウンドを起こした調査協力者にインタビューを行ったところ,誤概念の修正を図っても,誤概念は正しい情報と統合されない場合があり,統合されないと誤概念のリバウンドがおこる可能性があること,及び,誤概念は修正されたのではなく,正しい解法を単に記憶した場合に誤概念のリバウンドが起こる可能性があることの 2 つの可能性が示唆された.