1989 年 3 巻 6 号 p. 7-10
当科学センターでは, 博物館相当施設として展示室を広く公開している。筆者らは高等学校生徒の学習時を機に「高校生各自が課題学習ノートにより自ら自主的に展示品に学び, 自らのカで課題を解決する能力を育成すること」を調査研究するために, 展示室利用の「個別課題解決学習」(仮称) を試行した。その結果として, ○学習者の能力, 意欲に準じ, 個々に応じた「個別課題解決学習」の実施から, 学習者個人個人の自ら積極的に学ぶ学習態度の育成と, 自発性・豊かな個性の高まりが得られた。○課題を携えての学習であるだけに, じっくりと展示品を観察したり, 直接展示品に触れたり実験したりすることから, 学習者は大きな感動とおおいなる驚異をおぽえると同時に, 自然科学教育に必要な豊かな感性の陶冶か得られた。