東京都立多摩科学技術高等学校(以下、本校)は、平成22年に開校した東京都でも比較的新しい高校である。本校は新規取得の土地に建てられた学校ではなく東京都立小金井工業高等学校(全日制は平成22年3月で閉課程。現在、定時制課程と施設を共用している。)敷地の旧グランド部分に新校舎を建築した。それに伴い、平成25年より旧校舎の解体工事が始まり、校舎敷地内の植栽の多くは伐採されることになった。旧校舎本館前にあった記念植樹として植えられたと推察されるメタセコイア(推定樹齢50年)もその対象となった。その事実を知った私たちは、生徒と教員が中心となり、本校経営企画室と連携しながらプロジェクトを開始した。伐採は致し方ないとしても人々の思いとともに植えられたと思われるメタセコイアを何らかの形で残すことはできないか、記念植樹のあり方について考察するとともに「伐倒記念植樹メタセコイア保存プロジェクト」を開始した。