筆者らは,高等学校美術Ⅰのデザイン分野において,建築家とコラボレーションしたサスティナブル建築を題材とした授業を開発した.本研究では,授業後に生徒に実施したアンケートから,授業に参画した建築家の存在は生徒らにどのように捉えられていたのか,また,授業の過程ではどのような領域横断行動があったのか,題材としたサスティナブル建築について生徒の見方が変わったのかについて検討した.結果からは,生徒らは建築家が深く関わった活動に興味深さを感じていたことがわかった.数学,理科を始めとした他教科の学びを活用して課題を解決していることを認識できている生徒は7割り程度であった.また,ほぼすべての生徒が授業後に建築物に対する視点や感じ方が広がったと思っていることがわかった.