抄録
ドメイン名のドロップキャッチとは,廃止されたドメイン名を第三者が再登録する行為であり,人気の高いドメイン名や価値の高いドメイン名を登録する合法的な手段の一つである.しかし,ドロップキャッチは,フィッシングサイトや商標権侵害などの不正な目的で使用されることもあり,セキュリティ上のリスクが存在する.地方公共団体においても,ドロップキャッチのリスクは存在し,個人情報を取り扱う重要なサービスのドメイン名がドロップキャッチされると,市民に多大な迷惑をかけることになる.本論文では,地方公共団体に生じ得るドメイン名のドロップキャッチの背景と対策について論じ,ドロップキャッチに対する技術的対策と法的・制度的対策の両面から実現可能性を示す.特に,地方公共団体が業務委託契約を行う際の留意点を中心に,議論を進める.