外科と代謝・栄養
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臨床研究
小児短腸症候群症例における血清 DAO 活性及び血漿シトルリン濃度の意義
千葉 正博土岐 彰杉山 彰英菅沼 理江中神 智和中山 智理大澤 俊亮石井 理絵
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2015 年 49 巻 6 号 p. 293-298

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抄録

【目的】短腸症候群(SBS)症例の腸管機能馴化指標としての,空腹時血漿シトルリン濃度(Cit)及び血清diamine oxidase 活性(DAO)の有用性について検討した.
【方法】SBS 患児4 例について,後方視的にCit 及びDAO とPN 必要量(% PN),成長発育状況について検討した.
【結果】2 例のみPN から離脱した.残存腸管の極端に短い1 例のみ成長発育障害が見られた.% PN の低下に伴いCit は上昇し,両者の間には有意な相関が見られた.また,腸管長とCit 間にも有意な正の相関を認めた.一方,DAO 低値例で% PN が高い傾向があったが,有意な相関は見られなかった.また,残存腸管長が短いほどDAO は低値であり,両者の間に有意な相関を認めた.
【考察】Cit はSBS 患児の腸管馴化の指標となった.PN 離脱の指標を18.0μmol/l をとした場合の偽陽性率は33.3%であった.一方,DAO は残存小腸長に依存し低値となるが,馴化の指標とはならなかった.

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© 2015 日本外科代謝栄養学会
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