外科と代謝・栄養
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臨床研究
腹腔鏡下結腸手術前後におけるインスリン抵抗性の検討
渡辺 誠村上 雅彦小沢 慶彰山崎 公靖藤森 聡大塚 耕司青木 武士
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2015 年 49 巻 6 号 p. 287-292

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抄録

【目的】腹腔鏡下結腸癌手術(LC)前後のインスリン抵抗性を検討し,術前炭水化物含有飲料水(CD)負荷の意義について考察する.
【方法】LCが予定された27例を対象に術前,術直後,第1病日朝のインスリン抵抗性をHOMA-Rにて経時的に計測した.
【結果】男性14例,女性13例,68(38-78)歳,術式は結腸切除17例,前方切除10例であった.手術時間は137(110-155)分,出血は10mL未満であった.術後合併症は2例(7.4%)(麻痺性イレウス1例,Superficial SSI 1例)であった.術前,術直後,第1病日朝のHOMA-Rは1.4±0.6,1.2±0.2,1.1±0.5であり,有意差は認めなかった.
【結語】LCの前後においてインスリン抵抗性は増大しないと考えられた.インスリン抵抗性軽減を目的としたCD負荷は,腹腔鏡下手術が行われる場合は必ずしも必要ない可能性が示唆された.

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© 2015 日本外科代謝栄養学会
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