外科と代謝・栄養
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特集「体組成分析の基礎と応用」
リハビリテーションにおける体組成評価の重要性
吉村 芳弘
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2019 年 53 巻 4 号 p. 137-145

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抄録

 リハビリテーション(以下,リハ)を行う高齢者には低栄養とサルコペニアの合併が多い.高齢リハ患者の低栄養とサルコペニアの有症率はそれぞれ49‐67%,40‐46.5%と報告されている.低栄養とサルコペニアはいずれもリハや健康関連のアウトカムと負の関連がある.サルコペニア肥満の概念も重要であるが,この領域におけるエビデンスはほとんどない.リハやプライマリ・ケアのセッティングでは,生体インビータンス分析が最も簡便で,侵襲がなく,臨床的に使用しやすいモダリティである.しかし,評価の妥当性や限界に留意しておく必要がある.リハ患者に対しては,通常のリハ評価に加えて,体組成分析による骨格筋量や脂肪量などの詳細な評価が必要である.

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© 2019 日本外科代謝栄養学会
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