抄録
周術期においては,術前に代謝障害や肝腎機能障害を有する症例が多く周術期栄養管理が重要であり,まさしく栄養管理なくしては,この治療は良好に機能しない.その栄養評価ツールとして,体組成分析装置は,客観的・低侵襲・X線被爆なし・簡便に施行可能であり,周術期に積極的に測定するべきと考えられる.サルコペニア評価,さまざまな代謝栄養状態との相関を認める位相角,肥満患者の脂肪量など,同装置を用いて栄養評価ならびに介入が可能となる.本稿では,特にサルコペニアを中心に栄養評価ならびに介入法に関して自験例を踏まえて紹介する.