2021 年 55 巻 2 号 p. 78-83
外科治療における管理栄養士の役割は, 静脈栄養管理, 経腸栄養管理を中心とした急性期栄養管理はもちろんのこと, その後に続く慢性期栄養管理面で重要となる適切な治療食提供などを含めた栄養管理計画の立案までを担当する. 従来は「院内約束食事箋(栄養食事基準)」を構築する際, 「疾患別栄養管理法」が採用されてきたが, 近年の多臓器疾患や多くの合併症を有する患者が増え, 個別栄養管理の観点から「栄養成分別コントロール食」を導入する施設が増えている.「栄養成分別コントロール食」は, 特別治療食を各基本となる栄養素の組成に着目し, グループ化して管理するものであ, 「エネルギーコントロール食」, 「たんぱく質コントロール食」, 「脂質コントロール食」などがある. 今後は, 病棟ごとに配置された管理栄養士が各種学会の定めるガイドラインなどを熟知しながら「適切な食事」を提案することがますます求められている.