外科と代謝・栄養
Online ISSN : 2187-5154
Print ISSN : 0389-5564
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特集「災害下におけるNST 活動」
COVID‐19感染症対策下におけるNST活動の現状
~医師の立場から
民上 真也柴田 みち梅澤 早織久恒 靖人鈴木 規雄中村 祐太伊藤 彩香水谷 翔大貫 理沙穐山 雅代栃本 しのぶ
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2022 年 56 巻 1 号 p. 11-15

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抄録

 新型コロナウイルス (COVID‐19) の世界的な蔓延に伴い, 人々は感染予防対策として新しい生活様式を強いられている. 医療の現場においては, 院内感染対策の徹底, 一般診療とCOVID‐19診療の両立など, 新たな医療体制の構築が求められるようになった. 聖マリアンナ医科大学病院では, 本邦での感染者の発生当初より「神奈川モデル」の高度医療機関および重点医療機関協力病院として多くのCOVID‐19症例を積極的に受け入れて治療を行っている. 院内においては, 救命病棟の改装, コロナ専用病棟への改築, 発熱外来の設置など, COVID‐19診療支援体制の構築に努めてきた. 院内での感染対策としては, 手指消毒, マスク着用, ソーシャル・ディスタンス確保, 黙食など遵守事項の徹底が求められた.NST活動は, 感染予防のため医療者間の接触を最小限にしたチームの再編成が求められ, カンファレンスや回診などの活動も制限された. 他の多くの施設においても, 特に第1波の時期においてはカンファレンスや回診などのNST活動は制限され, また, 院内勉強会や院外での講演会も中止を余儀なくされたため, 従来の形で栄養を学ぶ機会が失われた.

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© 2022 日本外科代謝栄養学会
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