外科と代謝・栄養
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特集「がん化学療法における代謝栄養管理の意義」
結腸・直腸
長主 祥子石橋 生哉藤田 文彦
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2023 年 57 巻 6 号 p. 209-

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抄録

 消化器癌領域では化学療法が目覚ましい進歩を遂げ, 生命予後を改善する抗癌剤が多く治療ガイドラインで推奨されている. 治療効果を得るために有害事象に対する支持療法を強化させながら, 治療継続を行う症例が増加している. それに伴い, 抗癌剤の消化器毒性などにより栄養状態が悪化する患者も増加傾向にあり, 継続的な治療を行うには栄養管理を積極的に行うことが重要になってきている.
 本稿では, 消化器癌の中で結腸・直腸癌に対する化学療法について解説し, 「悪心・嘔吐」, 「味覚障害」, 「口内炎」, 「食欲不振」, 「がん悪液質」, 「末梢神経障害」の6項目に焦点をあて, 日常診療で直面する, 栄養状態に影響を与える有害事象についての知識とその対策について述べた.

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© 2023 日本外科代謝栄養学会
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