外科と代謝・栄養
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特集 「外科領域におけるGLIM基準を用いた『低栄養』診断の意義」
上部消化管外科におけるGLIM基準による低栄養診断の意義
松井 亮太
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2026 年 60 巻 4 号 p. 56-61

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抄録

 2019年にGlobal Leadership Initiative on Malnutrition (GLIM) criteriaが世界のコンセンサスを得た低栄養診断基準として発表され, 消化器がん患者の術後アウトカム不良と関連することが報告されてきた. 消化器がん患者を対象として系統的な検索を行うと, 術後アウトカムとの関連を示した報告は25文献と増加傾向で, そのうち13文献が上部消化管がん患者を対象としていた.

 上部消化管がん患者を対象としたGLIM基準低栄養と術後合併症の関連をまとめると, 多くの文献でGLIM基準低栄養と術後合併症が相関しており, 低栄養が重度になるほど術後合併症や重症合併症が増加していた.

 上部消化管がん患者を対象としたGLIM基準低栄養と長期予後の関連をまとめると, 多くの文献でGLIM基準低栄養が全生存期間や無再発生存期間を不良にすることを報告していた. 低栄養の重症度別の検討では, moderateおよびsevereのいずれにおいても長期予後が不良になることが示されていた.

 GLIM基準低栄養は今後, 術前栄養介入の対象として認識すべきであるが, 栄養介入によって術後アウトカムが改善できるかについてはさらなるエビデンスの構築が期待される.

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