外科と代謝・栄養
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特集 「外科領域におけるGLIM基準を用いた『低栄養』診断の意義」
GLIM基準の生命予後における意義
廣野 靖夫
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2026 年 60 巻 4 号 p. 62-69

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抄録

 2018年にGlobal Leadership Initiative on Malnutrition (GLIM) criteriaが世界の専門家のコンセンサスを得て発表され, 新たな低栄養の診断基準として広く用いられるようになっている. GLIM基準に基づく低栄養と生命予後との検討を行った報告を検索すると, 多くの文献では独立した予後不良因子であった. がんに対する外科的治療においてだけでなく, 周術期の化学療法などにも影響を及ぼしていた. 放射線療法や薬物療法でも予後との関連の報告が多かった. 非がんの外科治療でも予後との強い関連が報告されており, 種別を問わず術後の予後予測に有用であることが報告されている. 心不全や肺炎治療でもGLIM基準低栄養は予後予測に有用であることが報告されており, 高齢化社会においてはますます重要な診断基準であると考えられる. 一方で表現型基準の重要な項目である筋肉量減少の評価においてはさまざまな方法で評価されており, 周術期に最適な方法は定まっていない. また握力などの身体機能評価を付加することで精度が高まるという報告も多く, 今後の診断基準の見直しの際は重要なポイントである. 今回検索した報告はいずれも術前 (治療) 前の低栄養診断に基づく検討であり, 低栄養患者に栄養治療を行うことで予後が改善できるかを検討していくことも今後の課題である.

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