抄録
近年,TDR などにより,土壌試料中の体積含水率 θ と電気伝導率 EC を同時に測れるようになった.ここで測定される土壌の ECa は,土壌溶液の ECw と θ に大きく依存する.本稿では,4 極法による土壌の ECa 測定に対して,ECa–θ–ECw 関係を築いた Rhoades et al.(1976)を取り上げ,モデルが導出された経過を再確認し,現在までの関連する議論を概観した.Rhoades モデルは,土壌の液相と固相が並列の電気抵抗を形成していると仮定し,土壌溶液の塩濃度と水分量に依存しない固相の電気伝導率 ECs とθ に比例する透過係数 T を導入して導出された.さらに,Rhoades らは,4 種類の不攪乱土壌試料を用いた細心の注意を払った丹念な実験によりモデルの検証も行った.4 極法による当時の EC 測定では θの同時測定は困難であったが,TDR など普及した今日において,更にその重要性が増した論文である.