土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
福島県飯舘村における水田土壌の物理性
勝田 洋平木村 叡人市田 知子森 也寸志登尾 浩助
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2016 年 133 巻 p. 29-36

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抄録

土壌に降下した放射性物質のうち半減期が比較的長い 137Cs は今後の除染計画を立てる上で重要だと考えられており,137Cs の土壌中での移動予測に資するために土壌調査を実施した.本報告では,福島県相馬郡飯舘村における 15 箇所の水田土壌の水理特性及び含有粘土鉱物種を明らかにした.ほぼ全ての土壌試料には,137Cs を固定する Al-バーミキュライト,イライト,クロライトが含まれていたので,137Cs は地表面付近に長期間留まり,地下水汚染は引き起こさないと考えられる.

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© 2016 土壌物理学会
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