土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
粘土鉱物懸濁態を含む電解質水溶液の電気伝導率測定法に関する実験
杉江 昌橋谷 卓成岡崎 正規
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 75 巻 p. 47-57

詳細
抄録
吸着現象は,土壌の物理化学性の中で最も盃要な性質のひとつである。また,電気伝導率変化はpH変化と違い,溶液中の全イオン種の移動をリアルタイムに測定することができるという特徴がある。しかしながら,電気伝導率の精密測定は,温度条件や測记ブリッジの精度などに留意しなくてはならない。さらに,十壌溶液中に含まれる懸濁態粒子がイオンの移動を妨宵するため,その電気伝導率の精密測定は困難である。そのため,電気伝導率の変化から吸着現象を解析した例はほとんどない。本研究では,懸濁態水溶液の電気伝導中変化を精密に測定するためのセルを試作し,測定法の開発を試みた。また,試作セルの実用性を確かめるため,粘h鉱物に,リン酸塩を吸着させた際の電気伝導率変化の測定を行った。本研究により,以下の結論が得られた。(1)懸濁態をきむ電解質水溶液の電気伝導率の微小変化を測定することができた。(2)電気伝導率およびpHの変化を併せて測定することは,吸着現象のメカニズム解明に有効であることが示唆された。
著者関連情報
© 1996 土壌物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top