土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
地下水位が塩分含量に及ぼす影響と環境的土地分類に関する研究
ディサタィポーン チャイアナムヤコバ カン三原 真智人安富 六郎
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2002 年 89 巻 p. 35-42

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抄録
東北タイのコンケン地域では土壌の塩類化が著しい。これは地下水からの塩類(NaCl)供給が原因の一つである。土壌塩類化の進行した地域において,最も自然環境に適した土壌修復と土地利用を進めるための土地分類の手法を提案した。 地下水位と塩分濃度を3年間にわたりフィールドで観測を行った結果,調査対象地域の場合,自然状態で毛管水の地表への影響を少なくするには,年平均の地下水位を2 m以深の状態に保つ必要があることを確認できた。これを基準として地下水位が塩分含量に及ぼす影響程度に応じて環境的土地分類を行い,農地としての土壌修復と土地利用の方向性について述べた。
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© 2002 土壌物理学会
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