日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
瘻孔管理における経済性の検討―パウチドレナージ法とガーゼ処置法―
西出 薫竹内 孝子高末 真知子野口 徹
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1994 年 10 巻 2 号 p. 17-24

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抄録
 排液量700~800㎖/日の空腸瘻患者に対するガーゼ処置法およびパウチを貼布して管理する方法(以下パウチドレナージ法)のコスト面における比較検討を行った。
 1日当たりの物品費および人件費の総経費はガーゼ処置のみの時期の2,746円に対し,パウチドレナージ法では皮膚障害の改善前が1,686円~1,280円,改善後は486円であった。パウチドレナージ法の中でも適切なパウチングを施行し,皮膚障害がない状態で管理した方がコストの削減率もより高かった。
 以上の事から,パウチドレナージ法による瘻孔管理は,ガーゼ処置に比較して皮膚管理面のみならず経済性の面においても優位性が高い事が示唆された。
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