日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
人工肛門造設術時における腹腔鏡の有用性
大滝 修司宮島 信宣宇野 剛ー酒井 滋石川 泰朗加納 宣康山川 達郎
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1994 年 10 巻 2 号 p. 25-31

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抄録

 近年腹腔鏡下手術手技の普及はめざましく,胆囊摘出術をはじめ,虫垂切除術やヘルニア根治術,胃あるいは大腸手術にも応用され,良好な結果が報告されつつある。
 今回我々は3症例に対して腹腔鏡下に人工肛門造設術を試みた。その結果①小さい創で腹腔内全体を検索できる。②利用したい大腸が癒着などで引き上げられない場合、それを剝離し人工肛門を造設できる。③術前皮膚上にマーキングした人工肛門造設部位に大腸の的確な部を誘導できる。④人工肛門周囲に余分な手術創がないので,それによる漏れも少なく,その結果皮膚炎も最小限に抑えることができる。などの点で非常に有用であると思われた。

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