日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
ストーマ外来でのオストミービジター活用の効果に関する検討
永栄 幸子俵 智恵美足立 汲子早川 幸子福井 美香松浦 治代
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1995 年 11 巻 1 号 p. 43-57

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抄録

 Ostomy Visitor (OV) 制度についてのオストメイトの認識とOVによる面談効果について調査を行った。烏取県内の198名のオストメイトに対してオストメイトの必要性に関する認識を質問紙により調査した。また,22名のオストメイトに対してはOVとの面談前と面談4~6週間後にQuality of Life Index (QLI) を用いてQLIの変化を測定し,検討した。
 その結果,オストメイトがOVとの面談を望む時期は心身が回復し,心理的にもストーマを受け入れられる退院後が最も多かった。OVとの面談の結果,オストメイトのQLIは心理的Well-Beingが最も上昇し,術後1年以内の人のQLIが最も変化した。以上より,個々のオストメイトの面談目的と時期を医療者が明確にし,OV制度を導入することによってQOLの向上に寄与することができる。

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