抄録
「目的」高齢者オストメイトのセルフケアの問題点について検討した。「方法」直腸癌術後の84名のオストメイトについて75歳以上を高齢者群、75歳未満を対照群として排便方法、セルフケアが困難となっている背景因子について比較検討した。「結果」高齢者群は28名(33.3%)、平均年齢は80歳であった。高齢者群では自然排便方が多く24名(85.7%)で、灌注排便法は4名(14.3%)であった。セルフケアができない高齢者オストメイトは14名で、その背景因子としては、身体的機能低下と老人性痴呆、脳梗塞後遺症、高度進行癌による消耗などがあげられた。