日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
直腸前方切除術後の排便回数頻回症例に対する洗腸指導の効果
相澤 裕子鈴木 博美木原 俊子大木 繁男佐藤 正美
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 8 巻 2 号 p. 35-40

詳細
抄録
 過去10年間に行われた直腸前方手術277例のうち,7例2.5%は術後数ヶ月以上経過しても,頻回な排便や肛門周囲のビラン等のため,社会生活が著しく障害される状態となった。そこでそれらに対して経肛門的洗腸法を指導したところ,約1時間以内に排便が終了し排便回数は平均12.5回から3.6回と減少し肛門周囲の発赤,ビラン,疼痛,便失禁,残便感,更に不眠は全て改善された。
 以上により,直腸前方切除術後排便障害のある患者に個別的継続的に洗腸指導することで,排便コントロールができ,また社会生活の質の向上が可能となった。
著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top