抄録
parastomal hernia の診断は従来は臨床症状と局所所見を中心に行われてきており,通常その頻度は7~20%程度とされている。ここでは,より客観的で簡便な方法として,ストーマ部のCT画像を用いる方法を考案し,46例について検討した。結果は,ヘルニアの頻度は全症例の30%で従来の方法よりも高頻度にparastomal herniaを発見した。また,ヘルニアは腹直筋肉にストーマが造設されている場合には全症例の8.4%で,頻度が少なかった。このことから,術前のストーマサイトマーキングが極めて重要であることが再確認された。