抄録
1983年から1986年までの4年間に,結腸ストーマの合併症に対して再造設術を施行した6例について検討した。早期合併症例は2例でそれぞれ壊死および陥没であり,どちらも感染を伴っていた。晩期合併症例は4例でそれぞれ傍ストーマヘルニア,狭窄,傍ストーマヘルニアを併存した脱出および陥没であった。再造設は全例について経腹直筋的に一次開口粘膜翻転法で行い,良好な結果が得られた。初回造設時,再造設時にかかわらず,ストーマ造設の原則にしたがった術式を用いて慎重な手術手技を行うことによって合併症が防止できると考えられた。