日本ストーマリハビリテーション研究会誌
Online ISSN : 2759-7458
Print ISSN : 0912-0408
特集2. ストーマの合併症とその対策
患者の主観に沿った尿意感覚のスコア化の試み
久保 五月藤原 順子臼杵 尚志小松原 正吉
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1987 年 3 巻 2 号 p. 43-46

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抄録
 「尿意」に関するアンケートの結果から,我々は個々の患者の「尿意」を各々の主観に沿った言葉で表現させ,その程度に応じて,3段階にスコア分類し,このスコアを術後の排尿訓練に試用した。スコアと膀胱内尿貯留量及び自尿量が,分散分析とt検定において,有意な相関を示したことから,我々は術後の排尿訓練の際,一定期間の経過を観察する中で,膀胱内尿貯留量が300~400 mlとなる時のスコアを知り,そのスコアとなった時を適切な排尿時期と指導する方法を提案する。そして,スコアを用いた排尿訓練を効果的に行うためには,患者に水分摂取の必要性を十分に理解させるとともに,水分摂取量,全尿量をチェックすることが,必要である。
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