抄録
消化器および尿路の両ストーマが一期的に造設された26例を研究対象として、ダブルストーマにおける局所管理困難性およびストーマサイトマーキングの意義について検討した。ストーマ管理困難性にかかわる要因として、(1)ストーマ位置の解剖学的な適正条件の満足度(2)ストーマおよび装具装着部の管理適正度(3)ストーマ間の距離(4)正中創の状況(5)ストーマ合併症の有無をとりあげ、各因子にスコアリングし、総合点11点以上は良好、中間は10~7点、不良は6点以下とした。総合点の高いものはマーキング率が高く、皮膚障害発生率も低かった。以上により、マーキングの重要性が改めて確認された。