日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 138
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カイコBombyrinの遺伝子と機能の解析   
*酒井 雅人鈴木 幸一
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抄録
 Bombyrinは中枢神経系に特異的に局在し,アミノ酸配列からlipocalin familyに属するタンパク質(Sakai et al., 2001)と考えられるが,Bombyrinの機能を解析する上で関連情報は不十分である. そこで本研究ではBombyrinのゲノム構成および機能性について検討した.ゲノムサザンブロット解析をおこなったところ,Bombyrin遺伝子はハプロイドゲノムあたり1コピー存在すると推定した.さらに,Bombyrin遺伝子のゲノム構造を解析するために2種類の鋳型DNAでLA-PCRをおこない塩基配列を解析したところ,4つのエキソンから構成することが判明し,この特徴は昆虫由来のlipocalinタンパク質のゲノム構成と一致した.さらにBombyrinの機能性については,昆虫細胞−バキュロウイルスを用いた遺伝子発現系で得られた組換え型Bombyrinと,二価金属イオンの存在下でATP,NDPを反応させた.その結果,NDPに対応する三リン酸型ヌクレオチドとADPが生成することから,組換え型BombyrinはNDP kinase様活性があることを示した.NDP kinase様活性を示したlipocalinタンパク質は,Bombyrinが初めての知見と考える.
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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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