抄録
演者らは昆虫工場のシステム化として5齢4,5日のカイコからの体液採取の機械化を可能にするため,既にカイコ用体液採取装置を開発している。本装置のさらなる性能向上のため,カイコ供給装置の付加とその性能について検討した。 試作したカイコ供給装置は,投入シュータ,受け渡しアーム付きチェーンコンベア,受け取りジグ=把持器,投入タイミングブザー,電磁クラッチ,ユニバーサルジョイント等から構成し,本装置をカイコ用体液採取装置の切開用レーザの右脇に設置して,1頭ずつカイコを供給し,その作業性能について検討した。 (1)0℃で20分低温麻酔した5齢4,5日のカイコを頭部からシュータに1人で2秒毎に1頭投入。(2)次にカイコを仰向けにして真っ直ぐな姿勢にさせ,受渡しアームによりカイコを腹這いにしてつまみ上げ,本アームと同じ速度で併走する体液採取装置の水平になった把持器に移載。(3)本把持器をレーザの手前で倒立させてカイコを切開した。以上の結果,体液を採取することが連続して行えた。また供給装置のない場合に比べ,作業能率が2倍に向上し,1人作業による体液採取の見通しが得られた。