抄録
今後,学校におけるソーシャルワーカーの専門職化には,その資格認定や大学等での養成課程システム,現任者研修のプログラム,採用や任用の資格,業務指針等の明示化が欠かせない.その作業を進めるには,今日の社会福祉と学校教育の結節点がどこにあるのか,そしてそれを人材養成のプロセスにいかに措定していくのかが大切になる.
本稿では,まずその結節点の現状を検討し,先進地・アメリカにおける大学院教育のカリキュラムや実習およびそれらの実施環境を踏まえ,また筆者の大学教育実践(福島大学での試行的実習)の反省的課題を考察しつつ,人材養成をめぐる基本骨子について考える.