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Print ISSN : 0289-6540
自己反映言語Open C++とその分散処理への適用の実際
千葉 滋益田 隆司
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1994 年 11 巻 3 号 p. 3_193-3_208

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抄録

Open C++は自己反映計算に基づいた拡張可能なC++言語である.Open C++では,プログラマはC++言語を使って,C++言語のメソッド呼出しや変数アクセスの実現機構を拡張できる.これらを拡張することで,さまざまな言語プリミティブをOpen C++上で実現することができる.例えば遠隔手続き呼出しや,分散共有オブジェクトなどの,分散処理のための言語プリミティブが実際に実現可能である.Open C++の拡張はメタオブジェクトによって定義される.Open C++は,分散処理のための言語プリミティブの実装を容易にするために,Object Communitiesというメタオブジェクトのクラスライブラリを用意している.Open C++はオブジェクト指向に基づいた自己反映計算を採用しているので,このように言語の拡張自体がライブラリ化できる.

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© 1994, 日本ソフトウェア科学会
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