抄録
リアクティブシステムとは,システム利用者などのシステムの外界とシステムがインタラクションを行いながら,システムが利用者へサービスを提供するシステムである.時相論理は,リアクティブシステムの仕様を形式的に記述するための方法の1つである.リアクティブシステムの仕様が実現可能であるとは,システム利用者がどのような動作を行っても,仕様を満たすように動作を行うことが可能であるシステムが存在することをいう.リアクティブシステムの仕様が実現可能では無い場合,リアクティブシステムをいくつかのクラスに分けることができる.本論文では,実現可能ではないリアクティブシステム仕様の性質の1つである段階的充足可能性の判定手続きを示す.