近年,様々な分野において,複雑ネットワークに関する研究が進められてきた.そのような中,与えられた目的に適合する特性を持った最適なネットワークとは何か,またそれをどのように設計するかという問題は,未だ解明されていないことが多い.従来の研究は,あるルールの下でネットワークを作成し,そのネットワークの特性を調べていくものが多い.本研究では遺伝的アルゴリズムを用いて最適なネットワーク(厳密には準最適なネットワーク)を生成させる方法を提案する.最適なネットワークを生成するための評価指標としてネットワークを表現する隣接行列の最大固有値とリンク密度の2つの線形結合関数を定義し,遺伝的アルゴリズムによりネットワークを進化させる.また,進化的に生成した準最適なネットワークの構造について解析をする.