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Print ISSN : 0289-6540
脳活動に基づくプログラム理解の困難さ測定
中川 尊雄亀井 靖高上野 秀剛門田 暁人鵜林 尚靖松本 健一
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2016 年 33 巻 2 号 p. 2_78-2_89

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抄録

本論文は,NIRS (Near Infra-Red Spectroscopy; 近赤外分光法)による脳血流計測を用い,開発者がプログラム理解時に困難を感じているかの判別を試みた我々の先行研究(レター論文)を発展させたものである.本論文では,20名の被験者に対して,難易度の異なる三種類のプログラムの理解時の脳血流を計測する実験を行った.実験が中断された3名を除く17名中16名において,(1)難易度の高いプログラムの理解時に脳活動がより活発化するという結果(正確二項検定, p < 0.01)が得られた.また,(2)被験者アンケートによって得られた難易度の主観的評価と,脳活動値の間には有意な相関(スピアマンの順位相関係数 = 0.46, p < 0.01)がみられた.

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© 2016 日本ソフトウェア科学会
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