コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
テストケース作成自動化のための意味役割付与方法
増田 聡松尾谷 徹津田 和彦
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2017 年 34 巻 2 号 p. 2_16-2_27

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抄録

ソフトウェアの仕様書における条件と動作の記述からテストケースを作成する技法に,デシジョンテーブルテスト技法がある.この技法に着目し,テストケース作成自動化のための条件と動作の意味役割付与方法を提案すると共に実験評価を行った.提案方法は,自然言語処理を利用し,前処理で構文的類似度比較により仕様書を対象に振り分け,次に対象文の係り受け関係と格解析の結果から条件と動作を抽出する方法である.記述スタイルの違う文書に対して実験評価を行い,Precisionが0.901から0.988,Recallが0.946から0.974となった.また,処理時間も手作業と比べ約6分の1となり,提案方法の有効性を確認した.

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© 2017 日本ソフトウェア科学会
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