2017 年 34 巻 2 号 p. 2_39-2_50
近年,ロボティクス技術の進展に伴い,複数の移動ロボットと身体表現を組み合わせたパフォーマンスが数多く見受けられる.しかし,これまでパフォーマ自身が,複数の移動ロボットを用いたパフォーマンスをインタラクティブに作成できるようなシステムはなく,自由に移動ロボットを利用できなかった.そこで本研究では,パフォーマが自身の動作と移動ロボットの動作の対応を考慮しつつ,インタラクティブにパフォーマンスを作成できる仕組みを構築する.具体的には球体型自走ロボットの動作と,LEDの光という要素を加えたパフォーマンスを自由に作成できるシステムを開発した.システムの有効性を評価するために,3名のパフォーマに,実際にシステムを利用してパフォーマンスの作成およびパフォーマンスの実演を行ってもらった.また,実験環境外での場所でも安定してシステムが利用できることを確認した.