ソフトウェアのテスト手法の1つであるファジングでは,テストケースを自動で生成,実行し,テストを自動化できる.現在,カバレッジに基づくファジングツールの開発が盛んに行われており,後発ツールの方が優位であることを示すために,ツール同士の比較評価が行われている.しかし,ベンチマークが評価ごとに異なることが多く,評価に用いられたベンチマークとは別のベンチマークを適用した場合に同様の性能を示すか不明である.そこで,カバレッジに基づくファジングツールの評価に利用された実績がある3つのベンチマークに対して4つのツールを適用した.その結果,一部の例外があるものの,統計的には後発ツールが優れていることがわかった.