2016 年 57 巻 3 号 p. 15-28
本研究の目的は,ソーシャルワーク技能の習得を目指して実施される演習教育で学習者が自己省察を行う際に,その内容が指導者によって提示される省察の枠組みとどのように連関するかについて考察することである.自然言語処理ソフトを用いて学習者が記述したレポート内容について解析した結果,指導者が提示する枠組によって学習者の自己省察パターンの位相が異なることが明らかとなった.この結果により,指導者が学生に自己省察を促す際は,自らが提示する枠組みに学習者の認識システムが依拠することを理解して学習者の思考や方向性について意識的に導く必要性があると結論づけた.