社会福祉学
Online ISSN : 2424-2608
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論文
障害者就業・生活支援センターにおける精神障がい者のアセスメント実践活動の構造
青山 貴彦岡田 進一
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2018 年 59 巻 2 号 p. 37-51

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抄録

本研究の目的は,障害者就業・生活支援センターにおける精神障がい者のアセスメント実践活動の構造を明らかにすることである.因子分析により抽出された7因子(自己点検を踏まえた情報分析,職業生活の遂行に関する情報把握,職場環境の情報把握,生活面の丁寧な情報把握,冷静な情報判断,不調時の状態・対処法に関する情報把握,ストレングスへの着目)に関して構成概念妥当性を検証し,アセスメント実践活動測定尺度を示した.また,基本属性との関連性の分析により,精神保健福祉士や社会福祉士の有資格者は,よりストレングスに着目した活動や,不調時の状態・対処法に関する情報把握を行っていることが明らかとなり,ソーシャルワークの視点を有するアセスメント実践の重要性が示唆された.そして,「アセスメント実践活動測定尺度の活用」や「ソーシャルワークの視点を強調する,あるいは,アセスメントに特化した研修の実施」についての提言を行った.

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© 2018 一般社団法人 日本社会福祉学会
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