2016 年 11 巻 6 号 p. 158-165
【目 的】 禁煙外来に携わる禁煙専門指導者・禁煙認定指導者における「動機づけ面接」(MI)の普及の現状把握、および、MIの学習に関連する要因を検討する。
【方 法】 日本禁煙学会認定禁煙専門指導者、および、禁煙認定指導者のうち無作為に抽出した医師・看護職500名に対し、無記名自記式質問紙調査を実施。回答の得られた251名の結果を分析した。
【結 果】 MIを言葉として知っている者は81.3%、MIの概要を知っている者は70.9%であった。多変量解析の結果、MIの認知や学習状況に関連する有意な要因は「MI学習重要度」および「禁煙支援困難度」、「勤務地域」、「認定資格」「禁煙外来に関わる看護職数」であった。
【考 察】 MIの認知は概ね高く、禁煙学会等における取り組みが反映されていると考える。一方で、継続的な学習方法を考慮する必要がある。
【結 論】 本対象者がMIの学習を継続するためにはMIを学ぶ重要性以外の要因も考慮する必要があることが示唆された。