日本禁煙学会雑誌
Online ISSN : 1882-6806
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原著
女性に対する禁煙補助薬バレニクリン減量投与法の長期有効性についての検討
谷口 まり子千葉 渉
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2016 年 11 巻 6 号 p. 166-171

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抄録

【目 的】 女性に対するバレニクリン減量投与法と標準投与法における1年後禁煙率を比較し、減量投与法による禁煙治療の長期有効性を明らかにする。

【方 法】 バレニクリン投与量を0.5 mg×1回/日3日間、4~7日目まで0.5 mg×2回/日、以後12週まで0.5 mg×2~3回/日継続投与とした減量投与法(2014年4月から2015年1月までに禁煙治療を受けた14名) と、添付文書に従った投与量で禁煙治療を受けた標準投与法(2008年5月から2014年3月までに禁煙治療を受けた50名) の半年後、1年後禁煙率を比較検討した。

【結 果】 患者背景では身長のみ有意差を認めた。半年後禁煙率は減量投与法78.6%(11/14)、標準投与法78.0%(39/50)、1年後禁煙率は減量投与法78.6%(11/14)、標準投与法66.0%(33/50)で有意差を認めず、同様に有効であった。

【結 論】 長期有効性の観点から、女性の禁煙治療におけるバレニクリン減量投与法は有意義であると考えられた。

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