2017 年 12 巻 1 号 p. 4-11
【目 的】 学生自身の喫煙経験や両親の喫煙習慣等によって、初年次学生の喫煙や受動喫煙に対する意識が異なるかどうかの調査を実施し、新入生の喫煙や受動喫煙防止の啓発や健康管理の助言をするための資料とする。
【方 法】 名寄市立大学および短期大学部に在籍する2014年度、2015年度の初年次学生を対象者として、喫煙、受動喫煙に関する意識調査を含むアンケート調査を実施した。
【結 果】 喫煙経験のある学生群は、KTSNDの点数が3.5有意に高く、さらに受動喫煙寛容度の点数が2.0有意に高かった。両親の喫煙状況は、現在喫煙している母親の場合、KTSNDの点数のみ1.3有意に高かった。
【考 察】 母親の喫煙が入学前(未成年)の喫煙経験に影響があることが示唆された。喫煙経験のある学生は、受動喫煙に寛容で、喫煙に対して容認する傾向があった。
【結 論】 入学初期の20歳前に積極的な教育的介入を行う必要がある。